ブラックナイト、マックスノー、タンジェリン、レオパの魅力モルフとは

レオパの飼育&情報

はじめに

こんにちは、ガゼルです。

レオパードゲッコーを選ぶとき、多くの人が注目するのが「モルフ」と呼ばれる体色や模様の違いです。

レオパはモルフの種類が非常に豊富で、白や黒、オレンジなど、見た目のバリエーションが多いのが魅力のひとつです。

たとえば、自然な色合いのワイルドタイプ、美しい白系のスーパースノーやブリザード、深い黒が印象的なブラックナイト、鮮やかなタンジェリンなど、好みに合わせてさまざまな個体を選べます。

これらのモルフはブリーダーの手によって日々新しいものが生み出されており、希少なものは高値で取引されることもあります。見た目の美しさや個性を楽しめるのが、レオパを迎える大きな魅力と言えるのです。

モルフとは:爬虫類などの同じ種の中で、体色や模様、形などの見た目に現れる遺伝的な違いのことを指します。ブリーダーによる交配で多くの種類が生まれており、ペットとしての魅力や希少性にもつながります。

レオパの魅力 モルフとは?

レオパードゲッコーの生息地は、アフガニスタンやパキスタン、インド西部といった乾燥した砂漠や草原地帯です。

しかし、現在ペットショップで見かける個体たちは、野生で捕まえられたものではなく、ブリーダーによって繁殖されています。

世界中にはたくさんのブリーダーがいて、日々いろいろな場所で品種改良が行われているのです。

特にアメリカはその中心地のひとつで、日本のショップに並ぶ多くがレオパがアメリカから輸入された個体なんです。

レオパは繁殖が比較的容易で、新しいモルフが次々と誕生しています。

とはいえ、どのような見た目でも同じ「和名:ヒョウモントカゲモドキ」「英名:レオパードゲッコー」という一つの種で、基本的な飼育方法は共通しています。

ヘビやほかのトカゲにもモルフは存在しますが、レオパは特にその種類が豊富なのです。

体の色や模様、目などに特徴が強く表れた個体同士を交配させて、その色が何代かにわたって定着すると「モルフ」と呼ばれるようになります。

【代表的なモルフ】

ここからはペットショップやイベントなど、日本で購入できるレオパードゲッコーの代表的なモルフをご紹介していきます。

ハイイエロー

レオパードゲッコーといえば、まず「ハイイエロー」というモルフが代表的です。

ハイイエローは、鮮やかな黄色の体に黒い斑点がたくさんあるのが特徴で、成長するにつれてその模様や色合いが変化していきます。

そのため、ベビー期、ヤング期、アダルト期と、成長の段階ごとに異なる姿を楽しむことができます。

また、ハイイエローは流通量が非常に多く、価格も比較的安価なので、初めてレオパードゲッコーを飼う人にも手に取りやすいモルフです。

購入価格はおよそ3,000円から6,000円程度となっています。

レオパはこの「ハイイエロー」をベースに様々なモルフが誕生しています。

マックスノー

マックスノーは、ハイイエローと比べて黄色味が少なく、白っぽい体に黒いスポットや縞模様が入ったモルフです。

その名の由来は、アメリカの有名ブリーダー、ジョン・マック氏が作出したことにちなみ名付けられました。

ベビーの頃は白さが際立ち、はっきりとしたコントラストのある姿が印象的ですが、成長するにつれて模様が細かくなり、徐々にクリーム色や淡い黄色が混ざってきます。

成体になると見た目がハイイエローに近づくこともあり、区別がつきにくくなることもあります。

流通量も多く、成長による変化を楽しめるのがマックスノーの大きな魅力で、ハイイエロー同様、初めてレオパを飼う方にも人気のモルフです。

レオパ マックスノー 1
マックスノー(ベビー期) 出典:https://love.gunma.jp/

スーパーマックスノー

スーパーマックスノー

スーパーマックスノーは、マックスノーをもとに作出されたモルフで、白と黒のシンプルな体色と、うるっとした真っ黒な瞳が特徴です。

黄色味が一切なく、シャープなコントラストが美しい個体として人気が高まっています。

愛好家の間では「スパマク」の愛称で親しまれ、マックスノー同士の交配で約25%、スパマクとマックスノーの組み合わせでは約50%の確率で生まれてきます。

また、他のモルフと掛け合わせることで「ギャラクシー」や「スーパーマックスノーアルビノ」など多彩なバリエーションも楽しめます。

見た目のインパクトと交配の幅広さから、現在とても人気があり、それに伴い価格も上昇傾向にあります。

ハイポタンジェリン

ハイポタンジェリンは、鮮やかなオレンジ色が特徴的な人気モルフです。

「ハイポ」は黒い斑点が少ない「ハイポメラニスティック」の略、「タンジェリン」は濃いオレンジ色の体色を意味しており、その名の通り、美しいオレンジの体に黒いスポットが控えめに入るのが特徴です。

もともとはハイイエローから、よりオレンジの強い個体同士をかけ合わせて作出されたもので、「ハイタン」という愛称でも親しまれています。

色味の鮮やかさとバランスの取れた見た目から、初心者からベテランまで幅広く人気があります。

スーパーハイポタンジェリン

スーパーハイポタンジェリンは、ハイポタンジェリンの中でも特に黒い斑点が少ない個体を選び、交配を重ねて作られたモルフです。

体にはほとんど黒斑がなく、鮮やかなオレンジ色が際立つのが大きな特徴で、発色が美しく、見た目のインパクトも抜群です。

一般的にハイポタンジェリンは体の黒斑が10個以下の個体を指しますが、スーパーハイポタンジェリンは黒斑がまったく見られない、よりクリーンな見た目のものを指します。

さらに、尻尾に15%以上のオレンジ色が入っている場合は「キャロットテール」と呼ばれ、その色の割合が多いほど希少性も高くなります。

発色の良さや黒斑の少なさによって個体の印象が大きく変わるため、見た目重視で選びたい人にも人気の高いモルフです。

ブリザード

ブリザードは、黒斑がなく、白化が進んだモルフです。

その美しい白い体色が特徴で、成長するにつれて個体によっては薄い灰色や黄色が現れることもあります。

灰色が出てきた個体は「ミッドナイトブリザード」、黄色が現れたものは「バナナブリザード」と呼ばれることもあります。

色素が少ないため、瞼に瞳が透けて青く見えるのもブリザードならではの特徴です。

さらに、このモルフは繁殖のバリエーションが豊富で、アルビノと掛け合わせることで「ブレイジングブリザード」といった、さらに白さが際立つ個体を作り出すことができます。

他のモルフと組み合わせることも可能で、例えばラプターやレーダーとの交配で「ディアブロブランコ」や「ホワイトナイト」など、人気のある美しいモルフが誕生しています。

こちらは見た目のインパクトから、好みがはっきりと別れるモルフですが、色合いや模様の変化が楽しめるため、レオパ愛好家にはとても人気があります。

アルビノ

アルビノは、黒斑が減退した「ハイポメラニスティック」とは異なり、色素が薄くなることで斑点が黒ではなく茶色になるモルフです。

アルビノには、「トレンパー」「レインウォーター」「ベル」の3種類があり、それぞれ作出したブリーダーの名前が付けられています。

日本では「トレンパーアルビノ」が最も多く流通しており、人気が高いため多くのショップで取り扱われています。

アルビノは他の動物にも見られる特徴ですが、レオパードゲッコーでは比較的繁殖が容易で、価格も安定しているのが特徴です。

アルビノ個体は一般的に体色が淡く、斑点が茶色くなるほか、目が赤やピンクがかっているのが特徴です。

色素が薄いので、光に敏感な傾向があり、飼育には強い光を避けるなどの注意が必要ですが、その美しい見た目から安定的な人気があります。

ラプター

ラプター_目
ラプター 出典:https://love.gunma.jp/

ラプターは、ハイポタンジェリン、エクリプス、そしてアルビノの特徴を掛け合わせて生まれた、複合型のモルフです。

トレンパーアルビノの開発者として知られるロン・トレンパー氏が作出したことでも有名です。

アルビノの血統を持っているため、体色は全体的に淡く、黄色がかった優しいまだら模様になります。

最大の特徴はその目で、エクリプス由来の「レッドアイ(赤い目)」がとても印象的です。

視力がやや弱いといわれていますが、飼育に支障が出るようなことはなく、初心者でも安心して迎えることができます。

見た目にインパクトがあり、特に赤い目の個体が好きな人にはおすすめのモルフです。

エクリプス

エクリプスも「目」に特徴が現れるモルフで、その名前には「日食」や「月食」といった意味があります。

最大の特徴は、虹彩の色にあり、真っ黒な目になる「フルアイ(ソリッドアイ)」と、虹彩の一部だけが黒く染まる「ハーフアイ(スネークアイ)」の2タイプが存在します。

なかには左右で異なるタイプの目を持つ個体もいて、個体ごとの個性を楽しめるのも魅力のひとつです。

エクリプスの黒く潤んだ瞳は、優しさやかわいらしさを感じさせるため、黒い目に惹かれる方には特に人気があります。

同じく黒い目が特徴の「スーパーマックスノー」と並んで、目の美しさを重視したい方におすすめのモルフです。

ジャイアント/スーパージャイアント

ジャイアントは、レオパードゲッコーのなかでも珍しく「体の大きさ」に関わるモルフです。

大きな個体同士を選んで交配を重ねることで作出されましたが、ベビーの頃は他のモルフと見た目に大きな違いはありません。

そのため、本当にジャイアントかどうかは、成長して体重がある程度の基準を超えてからでないと判断できません。

一般的に、生後1年以上が経ち、オスで80〜100g、メスで60〜90gほどに成長した場合、「ジャイアント」として認められるようです。

ショップでは、すでに成長した個体を「ジャイアント」として販売することが多いですが、スーパージャイアントの遺伝子を持っていることが確実な場合には、ベビーの段階から「ジャイアント」として取り扱われることもあります。

体が大きくなるほど希少性が高まり、価格も上がる傾向にありますが、レオパの体格はエサの種類や与え方、飼育環境によっても変化するため、ジャイアントは遺伝だけで決まるものではありません。

その分、育て方によって個体の魅力が大きく変わる、奥深いモルフともいえます。

ブラックナイト

ブラックナイトは、黒い色素が強く現れます。

選び抜かれた個体同士を15年以上かけて交配し続けることで誕生しました。

現在流通しているモルフの中でも特に希少性が高く、なかでも全身が真っ黒な「フルブラック」の個体は、20万円以上で取引されることもあるほどの高級モルフです。

そのため、ブラックナイトの中でもフルブラックの個体は、愛好家にとって憧れの存在なのです。

日本ではまだ歴史が浅いため、個体数は限られていますが、今後ブリーディングが進み、安定して繁殖されるようになれば、少しずつ流通量も増え、価格が落ち着く可能性もあります。

黒一色の美しさと、独特の存在感を楽しみたい方には、ぜひ注目してほしいモルフのひとつです。

最後に…

レオパードゲッコーには、世界中で数え切れないほどのモルフが存在しており、そのバリエーションは今も増え続けています。

モルフの価格帯も実にさまざまで、初心者でも手が届きやすいハイイエローから、希少価値の高いブラックナイトのように数十万円するものまで幅広くあります。

ただし、どのようなモルフであっても、すべて同じレオパードゲッコーの種です。

色や模様が違っても、その可愛らしさや魅力に違いはありません。

モルフは、遺伝的な要素の組み合わせで体色や模様、目の色、大きさなども個性が生まれます。

希少なモルフは高値で取引されることもありますが、最も大切なのは、自分が「いいな」と思える個体と出会えることです。

見た目の好みや育てやすさなどを考えながら、お気に入りのレオパを探す時間も、レオパを飼う楽しみのひとつです。

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最後までお読みいただきありがとうございました♪

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レオパの飼育を始めてみよう!

レオパードゲッコーは爬虫類の中でも比較的カラダが丈夫で、初期費用、ランニングコストの面でも初心者には最適なペットです。

成体になると給餌は一週間に一回、寿命は10~15年と長い間生活を共にできます。

レオパは飼育環境への適応能力も高く、適正な温度と湿度を守っていれば普段あまり家にいない方でも簡単に飼育することができます。
(もちろん飼い主としての責任とモラルは必要です)

⇩⇩こちらを準備したら、あとはレオパちゃんをお迎えするだけです!

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