こんにちは、ガゼルです。
はじめに
今回は久しぶりの「レオパのお友達シリーズ」です。
爬虫類の飼育でも少し難易度が高いと言われている「カメレオン」ですが、一体どの辺りが難しいのでしょうか、爬虫類初心者に飼育は可能なのか…?
日本ではカメレオンの中でも特に人気がある「エボシカメレオン」の生態や飼育方法に考えていきたいと思います。
愛嬌たっぷりエボシカメレオンとは
一般的に「カメレオン」の飼育は、レオパードゲッコーに比べると温度や湿度管理の許容範囲が狭く、設備費用もかかります。
そんな中でも、この「エボシカメレオン」は比較的カラダが丈夫で、餌の嗜好性も広く、ペットとしての飼育が容易なので初心者向きと言われいるんです。
エボシカメレオンは国内での流通量が多いので爬虫類専門店や大型店舗に行けば大体見ることができます。
初期費用、ランニングコストの面から少々敷居は高めですが、「カメレオン」は他の爬虫類にはない唯一無二の特徴と存在感があります。
お店で観察していても面白いディティールと独特なテンポの動きについ足が止まり、見入ってしまいます。
カメレオンは飼育に手間がかかる分、愛情をたっぷり注げるので、飼い主としての「飼育欲求」はどんどん満たされていきます!
【エボシカメレオンの生態】
エボシカメレオンは「有鱗目カメレオン科カメレオン属」に分類されています。
アラビア半島の南西部の高地にある湿度の高い森林に生息しており、イエメンの固有種となっています。
現在ペットとして飼われているのはほとんどがアメリカやヨーロッパでの繁殖個体です。
成体になると40~65cmほどになるので、存在感としては十分ですね。
成体のカラダの大きさ的には以前ご紹介した「フトアゴヒゲトカゲ」と同じくらいでしょうか…。
体の色は基本的にきれいな緑色をしていますが、環境や体調の変化によって、オレンジ色や黄色、褐色になったり、縞模様が入ることもあります。
体色の変化はカメレオンの最大の魅力でもあります。
体色を変える理由は、感情表現や体温調節などと言われています。
喜怒哀楽や体調の変化が色で確認できるのは飼い主にとってはうれしい限りです。
【エボシカメレオンの特徴】
上記でも触れた「体色の変化」のほかにもカメレオン特有の面白い特徴や行動パターンがたくさんあります。
捕食
カメレオンといえば舌を伸ばして捕食するのが有名ですよね。
粘液が付いた舌を伸ばして餌を吸着させて食べます。
この粘液の粘着力は人間の唾液の1000倍あると言われており、長さは最大で体長の2倍ほど伸びます。
この舌は喉の奥にバネのように格納されているそうです。
これはカメレオンにしかない特殊能力です。
目
左右の目を別々に動かすことができるので、視野がとても広く、捕食の際や外敵から身を守るために役立ちます。
水平方向に180度、垂直方向に90度動かせるので頭を固定した状態で全ての方向を見ることができるのです。
瞳孔以外が完全に覆われていてる目を単独でキョロキョロさせている姿がコミカルでとってもかわいいですね。
手、尻尾
カメレオンは樹上性なので、枝などをうまく掴めるように手は二股になっています。
また、尻尾は器用に枝に巻きつけてバランスを取ることができます。
地表や壁面を走り回るトカゲやヤモリに比べて動きはとってもスローリーです。
寿 命
エボシカメレオンの寿命は5~7年程で爬虫類の中では若干短めです。
特に繊細なカメレオンは飼育環境やストレスにも寿命は大きく左右されます。
【エボシカメレオンの飼育】
設備、環境
同じ爬虫類の仲間といってもレオパとは飼育方法、設備等はかなり異なります。
カメレオンは樹上性なので基本的に地表に降りてくることありません。
ケージ内は枝葉を張り巡らせたり、流木などを置いて立体飼育ができるようにします。
そのため、60cm以上の高さがあるケージが必要です。
エボシカメレオンの飼育でよく使われているガラスケージです。⇧⇧
高さがあるので前面開閉式である必要がありますね。
また、通気性がとても重要なのでメッシュ部分が多いケージで空気の流れを作らなければなりません。
室内の温度、湿度が保たれていれば鳥かごで飼育することも可能です。
また、カメレオンは動いている水しか飲まないという習性があります。
水入れにはエアレーションを入れて水の動きを作ったり、新鮮な水を「ドリッパー」で上から垂らす必要があります。
レオパのように水入れを置いて「勝手にどうぞ」というわけにはいかないんですね…。
カメレオンは昼行性爬虫類なのでバスキングライト、保温球、紫外線ライトも必要です。
設備費用、ランニングコストがそれなりにかかってしまうのは昼行性爬虫類の宿命とも言えますね。
温度・湿度管理
ケージ内温度は25℃前後に保ち、バスキングライトでホットスポット作ります。
そして、カメレオンの目は光にとても弱いので日陰も作ってあげなければなりません。
滅多に下に降りることがないのでレオパのようなパネルヒーターは必要ありません。
カメレオンは温度や湿度に対してとても敏感です。
必ず温度計と湿度計を設置してこまめに観察しなければなりません。
餌
餌は「コオロギ」や「デュビア」「ハニーワーム」などを好んで食べます。
レオパと同じですね。
基本的にカメレオンは昆虫(生き餌)しか食べませんが、この「エボシカメレオン」に至っては一部の野菜や果物、冷凍コオロギなども食べてくれます。
餌にはカルシウム不足にならないようにサプリメントの添加も必要です。
「レオパゲル」を食べる個体も中にはいるようですが、カメレオン用として作られていないので、あくまでも副食として与えるようにしましょう。
最後に…
レオパードゲッコーに比べると費用もかかり、繊細な分飼育も大変ですが「カメレオン」は独自の個性をたくさん持っています。
特に給餌は他の爬虫類飼育では味わえない要素ですね。
ケージが大きく立体飼育なのでレイアウト作りに個性を出すこともできます。
実はカメレオンはハンドリングも可能で、ある程度コミュニケーションをとることもできます。
(ハンドリングは得意ではありません)
観賞しているだけでも飽きないのに、ハンドリングもできるなんて…
管理人も「エボシカメレオン」飼いたくなってきました~(^_^;)
俺のことも忘れるなよ。