レオパードゲッコーの記憶力と空間認知 ― 最新研究が明かす意外な知性とは

その他雑記

はじめに──

爬虫類は基本的に、餌を見つければ捕食し、安全な場所で休み、外敵から逃げたり、または攻撃したりと「反射に従って行動する」と考えられています。

しかし、2025年に発表された最新の研究によって、レオパードゲッコーが思っている以上に高い記憶力や空間認識能力を備えていることがわかったようです。

実はレオパは、単なる“本能で動く爬虫類”ではなく、学習や経験を積み重ねることで行動を変えていく知性を持っているのです。

今回は、イギリスのリンカーン大学による国際的な研究を中心に、レオパードゲッコーの学習力や空間認識の仕組みについてわかりやすく解説していきます。


レオパは本当に覚えることができる?

これまで爬虫類は「哺乳類や鳥類ほど賢くない」と考えられてきました。

しかし、近年の研究はこの常識を覆しつつあるのです。

特に、2025年にリンカーン大学が行った研究では、レオパが迷路課題を通じてルートを記憶し、経験をもとに行動を最適化していく能力を持つことが実証されました。

単純に「出口を探す」のではなく、何度か繰り返すうちに効率的な道順を覚え、学習成果を行動で示したのです───。

これは、レオパが「経験によって環境を学んでいく」という認知の表れと言えます。

この研究は、レオパだけでなく他の爬虫類でも盛んに行われていて、迷路テストなどを用いた実験によって、多くの爬虫類に「記憶」や「空間認識」さらには「学習能力」があることが確認されているのです。


国際学術誌に掲載された信頼性の高い研究

この研究成果は、査読付き国際誌『Applied Animal Behaviour Science』に掲載されました。

「査読」を経ているということは、第三者の専門家による厳しい検証をクリアしているという意味でもあり、信頼性は非常に高いとされています。

研究内容は大学の公式サイトでも紹介されており、学術的な価値が広く認められています。

迷路テストや空間課題を用いた実験は、レオパの行動を定量的に観察・分析するもので、従来「本能に従っているだけ」と思われていた爬虫類の可能性を大きく広げるものとなりました。


レオパが見せる空間認識力の実例

研究では、レオパが「ルートを学習して記憶する」だけでなく、周囲の空間的な手がかりを使い分けて行動できることも示されたようです。

たとえば、ある道順を繰り返し経験することで効率的にゴールへ到達できるようになったり、環境の変化に応じて行動を調整したりする柔軟性が観察されています。

これは、自然界での生存戦略とも深く関わっています───。

野生下のレオパは、夜行性の捕食者として暗い環境の中で獲物を探したり、隠れ家へ戻ったりする必要があります。その際に空間認識能力が役立つと考えられています。


飼育環境への応用 〜ケージレイアウトの工夫

この研究結果は、私たち飼育者にとっても大切なヒントになります。

レオパが環境を「覚える」力を持っているなら、ケージの中での配置換えやレイアウト変更にも注意を払う必要があります。

急に全体を変えてしまうと混乱を招く可能性があるため、少しずつ調整するのが理想的です。

また、時折レイアウトを変えたり、新しい隠れ家や登り木を加えたりすることで、レオパに“知的な刺激”を与えることが可能となるのです。


今後の研究とレオパ飼育への期待

今回のリンカーン大学の研究は大きな一歩ですが、まだ全容が解明されたわけではありません。

記憶がどのくらい持続するのか、個体差はどのように現れるのか、また飼育環境の質が学習能力に与える影響など、多くの課題が残されています。

しかし、研究では「レオパはただの無機質な生き物」ではなく「経験から学び成長していく存在」ということが明らかになったのです───。

飼育者がその特性を理解し、環境に工夫を取り入れることで、レオパにとって余計なストレスを与えることのない飼育が可能になると思います。


最後に…

レオパードゲッコーの記憶や空間認識に関する研究は、私たち飼育者に新しい視点を与えてくれます。

レオパはただの“静かなペット”ではなく、環境を覚え、経験を積みながら成長していく存在なのです。その事実を知ると、日々の世話や観察も一層楽しくなりますよね。。

ケージ内のレイアウトを変えたり、新しい刺激を与えたりすることは、レオパにとって良い影響をもたらす可能性があります。

ただし、急な環境変化や刺激の与えすぎはストレスにつながってしまうため、少しずつ工夫していくことが大切ですね。


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最後までお読みいただきありがとうございました♪

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レオパの飼育を始めてみよう!

レオパードゲッコーは、爬虫類の中でも体が丈夫で、初めての方にも飼いやすいペットです。
初期費用や日々の飼育コストも比較的抑えられるので、気軽に始めやすいのも魅力のひとつ。
成体になれば、食事は週に1回ほど。寿命は10〜15年と長く、一緒にゆったりと暮らせます。
また、環境への適応力も高いので、温度や湿度をしっかり管理してあげれば、忙しい生活の中でもお世話は難しくありません。(もちろん、大切な命を預かる飼い主としての責任は忘れずに)

必要なものを揃えたら、あとはレオパちゃんをお迎えするだけです!

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